採用の自由はどこまで許されるのか?

Yahoo!ニュースに
就活生が不満「お祈りメール」 学生に「不採用の理由」を聞く権利はないのか?
弁護士ドットコム 10月26日(土)16時20分配信
という記事が掲載され、私の周囲で話題になりました。

不採用通知を「お祈りメール」というようです。
「今回は残念ながら、採用は見送らせて頂くことになりました。今後のご活躍をお祈り申し上げます」
また一通、企業からのメールが届いた。一見して分かる不採用通知だ。こうしたメールは、頼んでもいない「お祈り」はしてくれるが、就活生が一番気になる「不採用の理由」を教えてくれることはない。それどころか逆に「選考結果への問い合わせには一切答えない」と宣言するものも少なくない。


もちろん、企業には「採用の自由」があり、採用する前であれば労働契約が
締結されない以上、労働基準法が適用されないなどと言った議論は当然
あるわけです。
しかし、企業が国内で人減らしを進める以上、あおりを受けるのが、
就職活動するみなさんであることも当然の話です。
就活する学生だけでなく、中途で退職を余儀なくされ、再就職で再起を
図ろうとする人たちにとって生存を脅かされるという事態に立ち至ることは
少なくないわけです。
また、「八百長人事」と言って、裏で採用する人を決めていて、公募をかけると
いう詐欺的人事も往々にして見受けられます。

記事では
「企業は権利の行使として不採用にしたわけですから、不採用理由について他から何か言えるということはありません。
したがって、企業には、どういう理由で採用しなかったのかという『不採用理由』について開示する義務もありませんし、就活生には不採用の理由を聞く権利もありません」
(中略)
ただ、企業の立場が強い現在の就職市場でそんなことを言っていたら、結果的に損になってしまいますよ」と、就活生にアドバイスを送っていた。

という、ありがたいのかありがたくないのかよくわからないアドバイスまで
付いているので、就活をする人にとっては、厄介な話に感じてしまいます。
労働組合の立場からすれば、疑問が行かない場合、遠慮せず聞いて
よいと思いますし、あまりにひどい場合は、労働者がよく情報を交換し、
企業に労働力の供給を止めればよい話になるのです。

就職差別につながるおそれのある不適切な質問の例(大阪労働局)
を見ると、極端とは言えない、しょぼい漫才みたいなやり取りが出てきます。

また、過去には、三菱樹脂事件とか日立製作所就職差別事件とか
大日本印刷事件などと言った大手企業が、就職活動に関係して
ひどい事件を起こしてしまった例があります。

三菱樹脂事件
日立製作所就職差別事件
大日本印刷事件

もし、どうしても疑問に感じる事情があるならば、私どもユニオンが
企業に質問することもできますので、お気軽にご相談ください。


長時間労働や賃金未払い、労働者の使い捨て、解雇などの労働問題は、
私ども労働組合(ユニオン)が普段から対応している事柄で、その解決に得意とするものです。
まずは、お気軽に電話でご相談ください。

名古屋管理職ユニオン
連絡先
電話052−331−9001
名古屋市中区平和1丁目8−1
地下鉄東別院駅そば


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